修罗场
豆瓣
简介
前回の全国ツアー後に脱退したH是都M(Key)と晝海幹音(G)に代わり、浮雲(G)と伊澤一葉(Key)が加入して、第2期東京事変が始動する。その幕開けが、フジテレビ系ドラマ『大奥』主題歌のニューシングル「修羅場」。ドラマのドロドロした人間模様と、椎名林檎のボーカルとのマッチングに「なるほど」と思った人も多いはず。しかし新メンバー加入により、サウンドには新しい血が注ぎ込まれた。
「音楽的なところをすごくこだわる時、“リスナーの方はそういう細かい部分は聴いていない”っていう自覚が私の中にはあって。多分ね、気取った芸術家みたいになるのはつまらないし、そうなるのが怖いんだと思うんですよ。でも、このメンバーだったら、そういう風にならずに、音楽的な部分を突き詰めることが出来るんじゃないか、と。5人揃ったリハーサルをやった時に“これか!”っていう感じがして」(椎名)
「修羅場」は、これまでの東京事変では珍しいダンサブルでファンキーな打ち込みのリズムと、伊澤氏のアレンジアイディアによる浮雲氏のスパニッシュなガットギターが新鮮味を与えている。しかも新加入とはいえ、オリジナルメンバーの持ち味に溶け込んだバランスのいいサウンドだ。そして、古風な日本語で、意外にもあっさりと女心を綴る歌詞にも注目。
「(ドラマの)エンディングで流して頂くなら、昨日のことを悔やんでいる女性像だと重いかなって思ったんですよ。だから、“あなた、泣いてくれますか”っていう部分はそう言わず、“男というのは女が泣いても知らぬふり”っていう感じで、もうちょっと置いてくる(距離を置く)語り口に直したんです」(椎名)
むしろ、ピアノと歌でシンプルに始まり、重厚なサウンドへ変化するカップリング「落日」の方が、東京事変の濃厚な世界を感じる。この曲は、当初来年初頭に発売される2ndアルバム『大人(アダルト)』のラストを飾る予定の曲だったという。
「事変に起こった変化と、私的な気持ちが自分の中ではリンクしていて、メンバー2人が一気にいなくなったことで、どうあるべきかっていうことや、もっとプライベートなこととかが書かれているんです。でも、アルバムの最後の曲は“これからどうして行こうか”っていう部分をポジティブに、かつ、リスナーの方にも伝わるくらい分かりやすくなければいけないと思って別の曲に替えました。「落日」は、このシングルが出る頃見ている未来、これからの在り方を書いたっていう位置づけにしました」(椎名)
もう1つのカップリングではAORの名曲、ネッド・ドヒニーの「恋は幻」をカバーしているが、原曲を思い出せなくなるほど思いがけないアレンジが東京事変らしい。
頼れるメンバーがいることで変化にためらうことなく、さらに進化を遂げる東京事変。それが具現化されるのが2ndアルバムであることは間違いない。まずは、そのプロローグである「修羅場」に触れることは必須だ。
tracks
1. 修罗场
2. 恋は幻
3. 落日