兄弟 下 《開放経済篇》
豆瓣
余 華 译者: 泉 京鹿
简介
カンヌ映画祭で鮮烈な印象を残した張芸謀の『活きる』。
その原作者である中国文壇の気鋭、余華が十年ぶりに発表した長編小説『兄弟』は、中国に大議論を巻き起こした。軽薄! ソープドラマ! ゴミ小説! 文学界の猛批判をヨソに爆発的なヒットとなった本書は、文化大革命から世界2位の経済大国という、極端から極端の現代中国四十年の悲喜劇を余すことなく描ききった、まさに大・傑・作。
これを読まずして、中国人民(と文学)を語るなかれ!
1980年代、開放経済がはじまると、中国は破竹の勢いで成長しだした。
街の問題児だった弟・李光頭は、廃品回収業で商機をつかんで大富豪にまでのし上がる。
しかし実直だった兄・宋鋼は、国営企業の職を失い、街々を転々とする行商の身となった。
李光頭の強い願望が開かせた、処女膜美人コンテストとは。
売れぬ豊胸クリームの在庫を抱えた宋鋼がとった決断とは。
欲望が欲望をよぶ虚栄の荒野の果て、兄弟には破天荒な結末が!?
■著者から
本書の日本をめぐるエピソードで、80年代の中国人がどうして日本を高く崇めていたか、また2000年代に、どうして日本に対して抗議が起こったのかを理解できるだろう。この小説は、中国の文化大革命から今日の開放経済下のふたつのまったく違う時代を描いているが、日本の読者も中国の読者と同じように、泣いたり笑ったりしながらこの本を最後まで読んでくれることを私は信じている。