宗教の系譜
Douban
キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練
Genealogies of Religion : Discipline and Reasons of Power in Christianity and Islam
タラル・アサド(Talal Asad) oversætter: 中村 圭志
overblik
西洋が他者理解のために作り上げた人類学を西洋自身の歴史に適用するとき,なにが見えてくるだろうか.近代的な宗教概念の形成を素材として,西洋の知のヘゲモニーの歴史と構造をイスラームと対比しつつ鋭く抉り出す本書は,近代の学問が隠蔽してきた知の異なった起源や由来の探求へと人々をいざなう,強い力を秘めている.
contents
翻訳についての注記
序 章
系 譜
第一章 人類学の範疇としての「宗教」の構築
第二章 「儀礼」概念の系譜を描くために
古 語
第三章 中世キリスト教の儀礼における苦痛と真理
第四章 中世キリスト教の修道生活における訓練と謙遜
翻 訳
第五章 中東における宗教的批判の制約
――イスラムの公共的議論について――
論 争
第六章 民族誌,文学,政治
――サルマン・ラシュディ作『悪魔の詩』はどう読まれ,どう利用されているか――
原 注
謝 辞
訳者あとがき
文献一覧
索 引