「肌色」の憂鬱 - 近代日本の人種体験

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「肌色」の憂鬱 - 近代日本の人種体験

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ISBN: 9784120046278
author: 眞嶋 亜有
publishing house: 中央公論新社
publication date: 2014 -7
binding: 単行本
number of pages: 390

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眞嶋 亜有   

overview

明治以降、「西洋化」を追求、日露戦争後に「一等国」の地位を獲得し、唯一の非西洋国として列強に参入した近代日本。だが、待ち受けていたのは、昂揚する黄禍論、パリ講和会議における人種平等案挿入の失敗、アメリカの排日移民法規定など、西洋からの人種的排除であった。本書は、近代日本が人種的差異をいかに捉えたれてきたのか、タブー視されてきたその心性の系譜を、洋行エリートたちの人種体験を通して考察する。

contents

序章 近代日本の自己矛盾
西洋の権威化
近き、そして遠き他者
第1章 差別化という模倣ーー日清戦争後
内村鑑三とスコッチコリー
「シナ人」との同化
モンゴロイド
和装と洋装のはざまで
第2章 <一等国>の栄光とその不安ーー日露戦争後
語られぬみじめさ
自己醜悪視
「東洋人」の境界
所属感の欠如
第3章 華麗なる<有色人種>という現実
「平等」の裏側ーーパリ講和会議
排日移民法
自尊心のありか
第4章 「要するに力」ーー日独伊山国同盟とその前後
現実主義と精神主義
「黒い目と青い眼」
乖離し、乖離しえないもの
第5章 敗戦と愛憎の念
ふたりの写真ーー昭和天皇とマッカーサー
崇拝と落胆
埋めきれぬ空虚
第6章 永遠の差異ーー遠藤周作と戦後
神々と神と
皮膚のかなしみ
血の隔たり
一流の二流性
終章 近代日本の光と影

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